晴走雨読
雨の日は好きな活字に溺れ、バイクの話でもしてみたいという、単純なテーマです。バイクと活字の世界が好きな人は、どうかおつき合いください。
SF二作と、2009年ハーレー
「老人と宇宙」ジョン・スコルフジー/訳=内田昌之 早川書房 
これはSFですので、嫌いな方は飛ばしてください。でも、話は楽しいです。75歳の爺さんがかみさんの死をきっかけに軍隊に入る?という設定だ。戦地は宇宙。肉体を改造しエイリアンと戦う人間兵器となるという、まあ、奇想天外が話。恋愛も絡み、読める内容となっている。☆☆☆

「2061年宇宙の旅」アーサー・C・クラーク 訳=山高昭 早川書房
今年、作家はセイロンで天寿を全うされた。「2001年宇宙の旅」は、スタンリー・キューブリックによって映画化されたことで、彼の名は世界に知れ渡った。実は、「2010年宇宙の旅」に続く三部作であった。月にあったモノリスがまた出て来るのだが・・・・。「幼年期の終り」という傑作もあるので、そちらもどうぞ。今回は、早川書房のまわし者でした。

試乗記
「2009年ハーレー・ダビッドソン全機種」
最近のハーレーは、余りに多くの機種を発表しすぎるなあ、と思いながらFISCOに向かった。
[XR1200]
ほとんどビュエルのエンジンを搭載したスポーツスターだ。かつての、XRを彷佛させるデザインだ。ポジションは自分には合わなかったのか、試乗は今一歩。しかし、さすがにエンジンはビュエルだけあって軽く、ひゅんと回る。凄い!
[ダイナ ストリートボブ]
これは!!!! ポジション、テイストとも最高。次に買う機種はこれしかない。
これに、旅の道具をプラスして自分仕様にすれば、まだいける。
BMW GSと迷っていたが、この試乗で吹っ切れた!
と、いう夢を見てしまった。

ステイーブ・マックイーン
McQUEEN`S MACHHINES
「マックイーンズ マシンズ」3500円+税
スタジオタッククリエイティブ社刊 6月25日書店にて販売。
何と私は運の良い人間であろうか? 大好きなスティーブ・マックイーンの書籍を自分が在籍する会社から出版できるなんて! フランクフルトで彼の書籍のポスターを見た時、瞬間的にこの本の日本語版を出版しようと、その場で決めた。それからとんとん拍子に契約、翻訳、校正、印刷等で約210日後の今日!やっと見本が完成した。『やった!』黒っぽいおしゃれな表紙はハリウッドにあった彼の自宅のガレージでのショットだが、バックにはジャガーXJ-SSと暗くて分らないが愛車200台の内のバイク1台が写っている。本の内容はというと、彼が仕事や個人的にかかわった愛車344台をすべての写真を掲載され、細かな解説が加えてある。バイクと車が主役を張っていたS.マックイーンの映画は、「大脱走」「栄光のル・マン」「華麗なる賭け」「ブリット」など、数多い。車両、改造部分、撮影経緯、ロケ地、スタント状況等、われわれクルマ好き、映画好きの興味を引くすべての疑問を解消してくれる満足な内容の一冊だ。我が愛するマックイーンは、1981年に帰らぬ人となったけれど、ル・マンのサルテサーキットや、大脱走でのスイス国境近くのフィールド周辺の詳細や、ジャンプ・シーンに関しては謎が多かった。はれて今、この本を見ることによって疑問は溶解し、そこにいた時間を彼と共有できるようになった。前書きは息子チャド氏が父マックイーンの思い出を語り、本文はかつての専門誌編集長=マット・ストーン氏が仕上げた。翻訳は、バイクと車の歴史に造詣が深く、この業界では定評のある英国在住のモータースポーツジャーナリスト、友人でもある中村恭一氏だ。価格も押さえて3500円とさせていただいた。もし、この企画を日本でたちあげ、写真を一点、一点、購入、撮影、編集したとしたら書籍の価格は10,000円にもなっていただろう。彼は、バイクが好きだった。本当に愛していた。ホンダの関係者から伺った話では、有名な「エルシノア」のアドバタイジングも破格のコストで引き受けてくれたという。本の宣伝か? もちろん、この本はモーターヘッドの読者のために製作され、実は私自身が見たい、読みたいがために刊行された、非常に個人的な本だ。当時の、マックイーンは様になっていた。男として本当にカッコよかった・・・・。こんな本が、あなたの書棚に一冊あると、寝苦しい夜も、なんとかうっちゃれるってものさ。




「千マイルブルース」山田深夜著 寿郎社 1500円+税
ひさしぶりに本当にバイクに乗っている人間の小説を読んだ、気がする。作家=バイク乗りの彼は神奈川県横須賀市に在住し、ホンダのワルキューレに跨がり、路上を走り回る。彼の文体にはバイクに乗り、小説を書くと言うことを、売りにはしていない。本当にバイクが好きで、書く行為を苦しみながら「職業」にしようとしているにすぎない。文体に嘘は無い。大向こうに受けようとか、映画化しようなんて考えてもいない、だろう。正直に、バイクが好きということを日本語の文を使って表現しているのだ。しかし、その文章は、計算されたリリシズムの衣を纏った比喩の言葉で溢れる。
「男のギターがブルースをズルッと吐き出した」
「猫の舌のようなざらついた声・・・・・。」
「涌いていた客席が、まるで重い布地のように素直に静まった。」
「日高町に入り、病人のように静かに横たわるドライブイン・・・」
「火、星、酒。あとはなにがいるだろう。俺の、輪郭が大地に溶け込んで行く」
黒い革服、ブーツ、坊主頭にひげ、そしてサングラス・・・。
「紀行=夜を旅する/那須編」では、このようなくだりがある、
「慎重に、ワルキューレとスローなブルースを踊ればいい。ブギはもう古い」
片岡義男の書いた小説から、幾年過ぎただろうか。腹に応える小説を読みたかったころこの小説に出会った。深夜氏と酒でも飲みたくなった・・・。酒とバイクが好きな、男っぽいカメラマンの板垣さんの事も思い出してしまった。

最近読んだ2冊
「F1テクノロジーの最前線」
檜垣和夫著。スフトバンク クリエイティブ刊。¥952+税。216ページ。
実際に二輪メーカーで研究開発、設計を担当されていただけに実に明解にF1を解析してくれる。TVでの画面では分らない細部に渡る解説は臨場感に富む。エンジンの回転数の限界や、空力の話、タイヤ、サスペンション、車載カメラの話等、ころころ変わるレギュレーションとともに楽しいことだらけの本だ。値段はこの内容では安い。

「知ってる?自動車なんでもランキング」
ベストカー編。三推社講談社刊。¥1,200-160ページ。
フェラーリ保有濃度都道府県別ランキング、自動車泥棒人気ランキング、ズバリ!最高速!!。燃費ナンバー1から、飲酒運転検挙ランキングまで、車にまつわる多くの話題を掲載している。人気の赤バッジシリーズの一冊だが、楽しく読めて、なるほどと感心し、勉強にもなる一冊だ。
お奨めの本2冊とハヤブサ&FZ-1試乗記
「WTC(世界貿易センター)ビル崩壊」の徹底研究 
童子丸開=著、社会評論社=発行 4,200円+税

アメリカ政府が公式に発表した911テロ事件のビル崩壊を、事実のみから仮説をたてて、真実を推理した著作と写真。政治的にかたよらざるを得ないある処理しきれない問題を、あくまでも、科学的、物理的観点から見つめなおしたこの書籍は、アメリカと言う国の腐った現実を白日の元にさらした一册になったと思う。911はやはり「爆破」であった。新聞、週刊誌、テレビ、ラジオという既存のメディアが、言いにくい真実こそ、よくぞ出版していただきました。ほんとうに有り難うございます。

「世界の闇を語る」「続・世界の闇を語る」父と子の会話集
リチャード・コシミズ(ネット・ジャーナリスト)=著、1,895円+税
発行=本人

いやー、こんなにも片寄った面白い本が、新宿のでかい本屋に平積みである事態、奇跡であろう! さもありなん、発売元の出版社名が無いのだ。正真正銘の自費出版ものであろう。びっくり仰天の内容を読むと、とてもとてものでかい日和見出版社が出せる内容では無いのだ。通常のルートではたとえ、どこかの出版社が出したとしても、森元首相がゴリ押しして決めた「個人情報なんじゃラ保護法」というわけのわからん法律で、訴訟問題に発生していたであろう、個人名、会社に対する、ありうべき中傷誹謗?!が山盛りの本だからだ。(文芸春秋のマルコポーロだっけ、例の踏んではいけないしっぽを踏んだのは。だからこそ、読んでる方は、気分はスッキリと言いのだが・・・)
前出の「WTCビル崩壊」とも関係するが、彼はこの本で、WTC爆破の犯人名もハッキリと掲載!している。その他に、北朝鮮、ユダヤ資本、統一教会といった、いわゆる業界タブーテーマに正面から戦いを挑んでいるのだ。誠に一刀両断の爽やかさである。しかし、そのあとに、日本を巻き込む経済戦争、政治、暴力、殺人に対する恐怖がじんわりと背中に冷たい汗が流れる。正しき、自費出版の一冊であった。あそう、第一作「911自作自演テロとオウム事件の真相」も、捨がたい。併読をお薦めする。



試乗記
●SUZUKI GSX1300S 隼(2008年型)
近所のちょい乗りであったが、新型の隼(アメリカではBUSA名で人気)に乗せていただいた。
かつて、スペインはバルセロナにて初代隼の発表試乗会があり小社も呼んでいただけたのではあるが、日本市場の没落とともに、その規模は縮小していかざるを得ないのであろう。
さて、そんこととは全く関係なく、初期型と同じように、相変わらず人に優しく、馴染みやすく、乗りやすい車体は変わっていなかった。いやー嬉しいねー。
また、A,B,Cのパワーに対する選択スイッチが付き、交通状況、自分の精神状況等に合わせて適切なパワーを送りだしてくれると言う寸法だ。
いやー嬉しいねー。
ハンドルの位置、ステップの角度、タンクのグリップ感覚、何から何までソフィステケイトされているのである。史上最強のバイクの現在進行形といってしまっていいのであろうか。スズキは、かつてのZ2に対する改良型としてGS750を世に送りだし、ZZ-R1100に対する解答としてこの隼を作ったのであろう。川崎が、ZZ-R1200,ZX-12と迷走しているすきに、きっちと名車ZZ-R1100の後継機種として隼を世に出した、と私は思う。しかも、その纏った外装は21世紀の100台にでも選択されそうな、オリジナリティに優れた、ほんとうに秀でたものであった。
どこから、誰が見ても「俺は隼!」を主張している、のだ。エンジンも、キャパシティを超えたパワーの出力を発生させたとしても、充分に耐えられる能力を維持した優れたものである。圧倒的な、アメリカでの人気はこの二つであろうか。
ぶっ飛んで良し、ゆっくり走って良し、見て良し、触って良し。
素晴らしい、バイクであることを再確認させていただいた。
300km/hに到達するバイクをこの価格で購入できるわれわれは幸せ者だ。
近刊『SUZUKI HAYABUSA カスタム&メンテナンス』という本を小社から発売します。(4月15日発売予定、3,800円+税。ぜひ、御購入の程を!)


YAMAHA 「FZ1」「FZ1 FAZER」
これは、名車「YAMAHA R1」のエンジンを採用した汎用性のあるバイクだ。ミニカウルとセンタースタンドが付いた方が、FEIZERと命名され、若干大人向きの設定となっている。(私は、編集長の後藤君が好きなストリップバージョンとは違い、こちらが好き)ちょいとした日本の道路で楽しいバイクに仕上がっていた。扱いやすく、楽で、1000ccという威張りも効く。いいことだらけのバイク。試乗してみると、94馬力というスペックにもかかわらず、ガンガン走り、ガンガン曲がってくれる。大丈夫?と、聞きたくなる程の扱いやすさ。

雪の降る日は、読書でも
イヤー、田舎ねた満載のマンガ、和みます!
「とりぱん」
● 講談社ワイドKCモーニング刊 ●定価:本体590円(税別)
●とりのなん子 作
すでに単行本が4巻出ており、御存じの方はいらっしゃるとは思いますが、全編田舎ねたで終止するこのマンガは、単に、とりにパンをあげる行為から始まったのでしょうが、餌台での鳥の大騒動をおもしろおかしくまとめあげています。自分が、ガキであった昔を思い出し、寝る前に読むといい夢が見られます。起きている時は、番茶かほうじ茶とようかんでも食べながら読むととてもあうとおもわれます。とりのさんのお住まいは岩手県盛岡市の北、多分、岩手山の北側にある滝沢村か、八幡平市のどこかではないかと察します。なぜなら岩手山裾野の描き方と、北から見た絵柄、距離感、四十四田ダムが出てくることなどから、この辺と当りを付けました。いかがでしょう? 鬼胡桃(山胡桃)、大豆を使用した、すとぎなど田舎で無ければ分からない食べ物、種々雑多な鳥たち、いつも読者を飽きさせません。
また、春には5巻が出るとのこと。ほんとうに、発売を期待しております。


おもわず全巻、まとめ買いのおもしろさ。
「20世紀少年」
●小学館 ●定価:本体505円(税別)
● 浦沢直樹 作
昭和40年代の子供の頃に、仲間達と遊びで野原に秘密基地をつくり、「予言の書」を書いて未来を空想していたが・・・。大人になった仲間達を待ち受けるその後の展開は、子供達が描く希望溢れる未来とは大きく違っていた。奇想天涯の浦沢ワールドを繰り広げてくれる。ストーリーテラーとしての、才能と、マンガに架ける情熱を見ることができる、浦沢直樹の傑作マンガ。なお、番外編で「21世紀少年」も、ありますよ。

個人で世界企業と渡り合うエンジニア「日高義明」の仕事。
「サムライエンジニア」
● 日高義明 ●スタジオタッククリエイティブ刊 ●定価:本体1900円
腕一本で世界企業と渡り合う、聞けば格好はいいが、なかなか実際は上手く行かない。日高さんの場合は、比類無き技術力の裏付けがあるということが根底にあり、さらに決定的な成功の要因の一つとして、尋常ならざる人なつこさと、誠実であるという点であろうか? 
酒をご一緒させていただくと、よく分かるのだが、彼のすべての事に関する興味の対象は、世の森羅万象のわたり話題はエンジンのみならず、尽きることを知らない。まさに夜のふけるまでまでインシュリンを打ちつつ、焼酎を飲みつついつ終わるとも無く続くのだ。
あ、大切な本の内容はというと、キング・ケニーの依頼によるMotoGP用3気筒エンジンの改良について。HKSでは常勝オートレース用エンジン製作、V12気筒F1用5バルブ・エンジン開発をはじめ、F3、グランドチャンピオン用エンジン。復活MVアグスタ社バイク用エンジン開発の話、その他韓国大林自動車、インドLML社、台湾KYMCO社の二輪など数えきれないほど、完成度を高める技術を世界中に授けてきた。しかし、日高氏は、いつも、おごること無く淡々とエンジンの完成を目指すエンジニアだ。それぞれの感覚の違う多国籍の人々との交流を楽しみながら、目標を達成するべく実践している状況が本には記載されている。
おのれの才能と技術を世界中に発揮したい人、定年退職後を日本に居たく無い人。多国籍の中で揉まれてみたい人は。ぜひこの本を読み、いざ世界へ。
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